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おのぼりさんツアー――14代柿右衛門、ガレとジャポニズム、東京ミッドタウン

 お彼岸の20日は、都心への「おのぼりさんツアー」に出かけました。茶太郎にもぴーこにも、「ろっぽんぎ」という音の響きはどうも似合わないのですが、そんなこと気にしてたらどこへも行けません。というわけで、レッツゴー!

 まずは、ホテルオークラそばにある「菊池寛美記念 智(とも)美術館」の「14代柿右衛門」展へ。先日、知り合いの個展に出かけた折りにハシゴしようと思っていたのですが、あいにくその日は休館日。一緒に行った人たちに無駄足を踏ませたのでした。会期終了間近だったので、とりあえずやっつけることに。溜池山王から地上に出ると、サントリーホール横の桜坂では、枝先にちらりほらりと気の早い桜が花を咲かせていました。雨の中、ちょっぴり寒そうです。
 この展覧会に行こうと思ったきっかけは、日経新聞に掲載されていた写真です。ウェッジウッドのワイルドストロベリーを見るときと同じような感覚で、「あ、これ、きれい~♪」と思ったのでした。そんな素人の邪道の感想になっていまいますが、個人的には素地の濁手(にごしで)に映える「赤」が全面に出たものよりも、青や緑が多く使われているもののほうがいいなあと思いました。たとえば、木苺や紅葉、サルトリイバラなどがモチーフになっているものです。これが、赤色があまり好きでないためなのか、分量が少ないことで赤が引き立って見えるのをいいと感じたからなのかは、自分でもよくわからないのですが。

 そんなこんなで、いまいち消化不良かつ不完全燃焼の状態で見つけたのが、「ガレとジャポニズム」展のチラシ。この日が初日の展覧会の会場は、なんと、「おのぼりさんツアー」の目的地にあるサントリー美術館ではありませんか。「ガレってだれ?」などとつまんないダジャレを言いながら、雨の中、東京ミッドタウンへゴー。
 歩いても大丈夫なようにかなりラフな格好で、しかも雨の日仕様でしたので、一瞬、「こんな格好で東京ミッドタウンなんて出かけちゃって大丈夫かしらん」と心配になりましたが、現地に着いて見回してみたら、周りも同じようなおのぼりさんばっかり。一安心(?)したところで、とりあえず和風甘味(当日のぴーこのラッキーアイテム)でお茶をしようと、狙いをつけてあった「京はやしや」へ行ってみたのですが、店の横には長い列。しかたなく(?)、「とらや」へ行ったところ、よもぎもち(焼いたよもぎののし餅にあんこがかかっているもの)とお抹茶のセット、お抹茶の単品で、なんと2,300円もとられました(泣)。京都でもこんなに高くなかったぞー!!
 でも、ビル内(ガレリア)の雰囲気は、半年くらい前に行った六本木ヒルズが、「どやっ!」って感じで田舎者をバカにしたような威圧的かつエッジの効いたオシャレさで迫ってきていたのとは対照的に、木材や和紙などのいわゆる「和のテイスト」を主体にしたやわらかな感じで作ってあり、なかなか気に入りました。明るく、開放感もあり、私たちのような田舎のオジサン、オバサンがぼーっとしていても疲れません。ついでに言うと、「ほんとの都会の人は田舎の人をバカにしない」というのが、ぴーこの経験則であります。ということは・・・(以下、自粛)。

 さて、「ガレとジャポニズム」展は、パリ万博等でヨーロッパに渡った日本の美術品が、当時の西洋美術にどのような影響を与えたかというのを、エミール・ガレを素材に、時代を追って見ていくもの。会場には、「北斎漫画」から素材をとった作品が、元となった「北斎漫画」とともに展示されていました(北斎漫画以外にも日本の美術品からの借用がいくつかあります)。とくに初期の作品は、今ならパクリと言われちゃいそうなくらいの「まんま」のモチーフの使われ方で、ちょっと笑ってしまいましたが(しかもそのデザインが意匠登録されていたりするのが、さらに。笑)、時代を経るとともに、だんだんとガレの中で日本が消化されていった様子がうかがえました(というか、そういう展示の仕方になっています)。
 19世紀後半に日本美術がヨーロッパで大きなインパクトを与えたことは、モネの「日本衣装の女」などを通して私も一般的な知識として知っていましたが、今回のガレ展で様々な具体例を見て、こんなにすごかったのかと少しびっくりしました(今後、研究がさらに進んだら、もっとたくさんの具体例が出てくるのかしら)。こういうことを若い頃からきちんと知っておけば、西欧に対して過剰に卑屈な感情を抱いたり、それと裏腹の偏狭なナショナリズムに陥ったりすることはないのかもしれないな、などと思ったのでした。
 「ガレとジャポニズム」展は、六本木のサントリー美術館で5月11日(日)まで(1,300円)。日本美術の影響なんていうのを度外視して作品だけ見ていても楽しいので、時間があったらまた行ってみようかな、と思っています。

 そういえば、エミール・ガレの展覧会は、アメリカから帰国したばかりの頃にも、同じサントリー美術館(当時は赤坂見附にありましたが)へ見に行ったのでした。「サントリー美術館はガレの作品をたくさん収蔵しているのね」と思う一方で、「ああ、あれからもう4年もたつのね~(トオイメ)」と、何やら感慨深いものもある雨の日なのでした。
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by thebrandywine | 2008-03-22 21:39 | 日常生活

茶太郎+ぴーこのおばかな日常: ぴ「うりゃー!」 茶「ぐぇぇぇ~」


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